最近良くない方向で話題になってしまっているYouTuberさんがいらっしゃいまして。ネットに溢れかえる「前は良かったのになぁ」という声に、「そんなに面白いのか」と逆に気になって、過去の評判の良かったころの動画を観に行きました。
それがまぁ確かに面白くて。
簡単に説明すると、大陸を0円で縦断するとか「ちょっと無理でしょ！」っていう旅の様子を動画にしているのですが、何時間も頑張ってヒッチハイクしたり、街のパフォーマーさんに混じって某忍者キャラのコスプレをしておひねりを貰ったり…
どんな状況でも、持ち前の明るさとコミュニケーション力でなんとかしてしまう様子が面白くて、楽しく動画を観ました。
最近ではチャンネル登録者数も物凄い人数になり、芸能人とのコラボ動画も配信するようになって、今はお店をオープンするため、準備などしているみたいです。
忙しいためか、ここ半年くらいは旅に行っていない様で、彼の旅動画のファンは残念に思っているとか。
そして今度は、道路上で撮影した動画が「道交法違反に当たるのでは？」とニュースになっていました。
「旅動画だけやっていればいいのに」「前は好きだったのに」「調子に乗っちゃったよね」という声を聞いていると、「これってYouTuberさんに限った話でも無いよなぁ」と思ったりします。
起業家界隈でも方向転換の失敗は結構多く、同じように「〇〇だけやっていればいいのに」「前は好きだったのに」「調子に乗っちゃったよね」と呟く声が聞こえてきます。
方向転換が悪い訳ではありません。同じことだけやっていたら、いつかは時代の流れに取り残されてしまいます。常に新しいものを模索し続けるということは、皆当たり前にやっていることだと思います。私も美容系から方向転換しています。
とは言え、「うわー！この人コケるなぁー」っていうのは外から見てると意外と解るもので、それなのになぜ本人が気付かないかが不思議でした。
そうして迷走をする人は、支持されていた頃と何が違うのだろう。
人のこと考えなくなった？
天狗になった？
目的を見失った？
それらも無くは無いと思います。ですが、最初から自分が一番楽しそうな人も多いですし、天狗なくらいの方がいい人もいるし、目的なんて元々無い人もいます。
もっと一括りに、全員に共通するものは無いかと探っていったら、遂に発見しました。
純粋さです。
最初に挙げたYouTuberさんは、恐らく旅でチャレンジをしている時は純粋に楽しかったのだと思います。
方向転換に失敗した起業家の方々も、初めは人の役に立てることや人に喜ばれることが、純粋に嬉しかったのだと思います。
たくさんの人に喜ばれて、たくさんの人を幸せにして、たくさんの人に支持されて、そのうちに「もっと」という欲が出て、自分に注がれる視線のうち、良いものも悪ものも気になってしまい、やがて「純粋さ」を失ってしまう。
実は、「お金を儲け続けたい」「注目を浴びたいだけ」の人も、その思いが躓かなかったりします。
たくさんの人に喜ばれて、たくさんの人を幸せにして、たくさんの人に支持された。そんな人の末路が「方向転換失敗」って、悲しすぎませんか？
得てして、失敗した人が元の方向性に戻そうとしても上手く行きません。
それは、問題がコンテンツだけではなく「純粋さを失った」ことだからではないでしょうか。
何をやるかでなく、純粋な気持ちでやるかどうか。
もちろん、天才（天賦の才）を生かせるコンテンツを選ぶことも大切です。
このYouTuberさんは、ご本人にとっては普通なのでしょうが、コミュニケーション能力とか逆境を楽しむ力が飛び抜けているのです。
だから、言葉の通じない外国でお金もほとんどなく目的地を目指すという過酷な状況でも、悲壮感も漂わず楽しく観ることができます。
彼がヒットしたので同じようなチャレンジをする人も生まれましたが、あまり上手く行っていないようです。二番煎じがウケないのも、そうした彼の長所は彼だけの持つ「天才」であり、かつ「自分も同じことをしてウケよう」という、純粋さとは程遠いメンタリティーで始まっているからでしょう。
そしてもう一つ。一回上手く行くと、「立場」が出来ます。何をやっても人が見ているような気がして失敗するのが怖くなったり、もっともっと上を目指さなければいけないような気がして来たり、自分が偉くなった気になったりします。
結局のところ立場なんて幻想に過ぎないので、不純物でしか無いのですが、それでもそのパワーたるや恐ろしいものがあります。本来行動的な人の足を止めさせ、大切なことを見失わせるのですから。
とは言え、「不純物を取り去る」のは私の得意分野であります。こんなもんは私のエネルギーワークで一撃で取り去ってしまえば良いのです！（突然の宣伝タイム）
というわけで、次回は
・方向転換に失敗した人
・失敗しつつある人
・まだ方向転換してないけどこのままだと…
こうした人がどうするべきかを考えて行きたいと思います。
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